このサイトについて

デマ図鑑は、実在した誤情報・偽情報の事例からデマの「手口」を妖怪として観察できるようにした予防教材データベースです(現在 57 事例・14 体を収録/2026-08-05 時点)。

このサイトの考え方 — なぜ「図鑑」という形なのか

「フェイクニュース」とは

「フェイクニュース」という言葉に、国際的に定まった定義はありません(総務省「プラットフォームサービスに関する研究会」最終報告書・2020年)。政策や研究の場では、勘違いや誤解から広まる誤情報(ミスインフォメーション)と、意図をもって作られる偽情報(ディスインフォメーション)の2つの言葉が使われます。当図鑑はその両方を扱い、発信の意図は立証しません(検証機関が決着させた事例のみを収録します)。

なぜ「事後の訂正」だけでは足りないのか

米MITの研究チームが約12万6千件のニュースの拡散を分析した研究(Science・2018年)では、偽のニュースは真実のニュースより約70%リツイートされやすく、真実が1,500人に届くまでには偽の約6倍の時間がかかりました。また国内の大規模調査(Innovation Nippon 2024・国際大学GLOCOM 山口真一氏ら)では、偽・誤情報を見聞きした人のうち「誤っている」と気づけた人は14.5%でした。一度信じた情報は、訂正のあとも影響が残ることが知られています(継続影響効果)。拡散の速さに事後の訂正だけで追いつくことは難しい——だから「事前の予防」が必要になります。

心理的接種(プレバンキング)という考え方

心理学には、弱められた形の「だましの手口」に先に触れ、見破り方をセットで知っておくと、あとから来る同じ型の誤情報が効きにくくなる——という研究の系譜があります(心理的接種・プレバンキング)。ケンブリッジ大学のサンダー・ヴァン・ダー・リンデン教授はこれを本書で「心のワクチン」と呼び、体系的にまとめています: 『フェイクニュースの免疫学 — 信じたくなる心理と虚偽の構造』(みすず書房、2026年、監訳=笹原和俊)。とくに、個別のテーマ(内容)ではなく「どういう手段で騙しに来るか」(手口)を学ぶ方が、テーマを超えて効きやすいことが知られています。

この図鑑の対応(当サイトの整理)

この考え方の限界(必ずお読みください)

編集方針

出典について

分類について

本図鑑は、デマのライフサイクル全体を捉える独自の4系統(錬成系=つくる/化かし系=歪めて見せる/憑依系=ひろめる/蘇り系=よみがえる)で手口を分類しています。1つの事例には複数の妖怪(手口)が関与するため、事例と妖怪は多対多で結びます。生成・表現系の手口の一部は、誤情報研究の確立した分類である Claire Wardle "Fake news. It's complicated."(First Draft, 2017)の7類型に対応します(各妖怪ページに注記)。

匿名化方針

参考図書

当サイトの考え方・出典に登場する著者・監訳者の著作です(この基準の外から独自に選書することはしません)。

サンダー・ヴァン・ダー・リンデン(監訳=笹原和俊・訳=松井信彦)『フェイクニュースの免疫学 — 信じたくなる心理と虚偽の構造』 みすず書房・2026年 — 「このサイトの考え方」の主要出典 本図鑑が拠って立つ「心理的接種(プレバンキング)」研究の体系書。だましの手口に先に触れておくと、あとから来る誤情報が効きにくくなる仕組みを扱う。 出版社ページ
笹原和俊『フェイクニュースを科学する — 拡散するデマ、陰謀論、プロパガンダのしくみ』 化学同人(DOJIN文庫)・2021年 — 上掲書の監訳者の著作 デマや陰謀論がなぜ・どのように拡散するのかを、計算社会科学のデータから説明する。 出版社ページ
山口真一『ソーシャルメディア解体全書 — フェイクニュース・ネット炎上・情報の偏り』 勁草書房・2022年 — 引用調査(Innovation Nippon 2024)の著者の著作 フェイクニュース・ネット炎上・情報の偏りを、国内の調査データで分析する。 出版社ページ

アクセス解析について

訂正・削除のご依頼

掲載内容の誤り・権利に関わるご指摘は [email protected] までお寄せください。編集方針に基づき、確認のうえ訂正記録を残して対応します。実名で言及している組織からの訂正・削除のご要請には、内容を確認のうえ速やかに対応します。

よくある質問

デマ図鑑はどんなサイトですか?

実在した誤情報・偽情報の決着済み事例を、出典つきの記録として収録した無料の予防教材データベースです。デマの手口を「妖怪」として分類し、事例と見破り方をセットで読めます。

プレバンキング(心理的接種)とはなんですか?

だましの手口に弱められた形で先に触れ、見破り方をセットで知っておくことで、あとから来る誤情報を効きにくくする——という心理学の考え方です。本ページの「このサイトの考え方」で研究の出典とともに説明しています。

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すべての事例に出典(URL・発行者・取得日)を付け、真偽の判定は必ず検証機関・公的機関に帰属させています。当サイト自身が真偽を断定することはありません。

事実+出典のみ全事例に出典 URL と取得日。出典のない情報は載せません
判定は検証機関に帰属「誰が確認したか」を必ず主語つきで示します
発信者・個人は匿名妖怪は手口の姿です。人を晒すサイトではありません
怖がらせない恐怖ではなく「見慣れ」をつくる予防教材です